Column

日本のバブル崩壊の古傷

こんにちは。
たすけ愛理事の小林です。

 

日本は30年くらい経済的には停止しているような状態です。
以下のグラフをご覧ください。
日本、中国、アメリカのGDPの伸びを比較したものです。

 

引用:データのじかん

【意外と知らない】GDP(国内総生産)について徹底解説!日本はこれからも経済大国の地位を守れるのか?

 

日本だけ1990年以降はほぼ横ばいです。
中国・アメリカだけではありません。
世界の主要な国の中では日本の成長してない状態が目立ちます。

 

原因は色々あると思います。
人口減少も大きな原因かもしれません。
専門家の意見も割れるところだと思います。

 

人口減少の対策は難しいと思います。
今の世界で子どもを産んで、その子供が幸せになる保証がどこにあるのでしょうか?
人の精神は落ち、国は思考停止、経済は伸びない。
年収300万円以下のサラリーマンが多いこのような日本の状況で10年後20年後に希望を見出すことは困難を感じます。

すぐに解決できそうにない問題は置いておいて、
私個人的には以下が現段階の解決可能な問題だと思っています。

(1)お金の教育
(2)投資

 

お金の教育については別のコラムで書きたいと思います。
今回は投資について書きたいと思います。

 

経済を良くするためには「生産量が増えて、買う人が増えてまた生産が増える」
こういったサイクルが必要と思います。
この経済的な好循環になるために投資が必要なのだと思います。

 

具体的にここでは投資を「株式投資」とします。
簡単に表現すると「会社をお金で応援する」という感じでしょうか。

 

たとえば日本人の感情として「トヨタがテスラに時価総額で負けた」
と聞くとちょっとショックです。
現時点での会社の価値が新興企業のテスラの方が高いということですから。
ここでトヨタを応援したい人はトヨタの株式を購入できるわけです。

 

株を購入すると何が起こるでしょうか?
たとえば日本人がみんなで協力して1000億円分のトヨタ株を購入したとします。
この1000億円の使い道は経営陣次第ですが、おそらく電気自動車の開発や世界での競争力を高めるための資金となります。
お金を出した人は全員「株主」です。
株主は会社をコントロールする権利があります。
つまり、経営陣の方向性が気に入らなければ株主総会で意見できるわけです。
資金が増えれば会社は設備費や開発費などに投じることができます。

 

今の日本で大問題なのは、投資をせずに貯金ばかりをしている人が多すぎるということです。
バブル期を経験した人は、知り合いやニュース等から「株は怖いものだ」「株で失敗する」などと聞かされたんだと思います。
実際に失敗した人も多かったと思います。
そしてその子供はそういう教育を受けて育ちます。
私も例外ではなく「株なんて危ないものに手を出すな」という空気の中育ちました。

皮肉ですが、バブルを経験した人たちは現時点でお金を沢山持っています。
しかし、こういった人たちは市場にお金を投資することはありません。

 

以下のグラフをご覧ください。
どのような資産を持っているかを円グラフにまとめたものです。
上の2つのグラフがアメリカ、下の2つのグラフが日本です。

引用:mattoco life
https://life.mattoco.jp/post/2019071901.html

 

それぞれ太枠で囲ってある部分が株式系の資産です。
1995年からは増加傾向ですが、日本のグラフとアメリカのグラフを比べると倍以上の差があります。
これがアメリカ経済の動力源だと思います。

 

日本の貯蓄額は毎年増えています。
以下をご覧ください。
朝日新聞の記事「家計の預金、過去最高の1031兆円 消費減と給付金で」(2020年9月19日)

 

1031兆円です!!
10分の一でも日本の株式市場に回ったとすれば、
ものすごい経済効果を生み出すのではと思います。

 

バブルで痛い目を見た人や、悪いうわさやニュースで「株はこわい」と思っている人は勉強が必要です。
株式は自分の性格や知識レベルに合った投資をしていれば全部失うことはまずありませんし、マイナスになることもありません。
しかも海外の株式の場合は統計的(平均的)には年6%程度のパフォーマンスがあります。
つまり毎年平均すれば6%ずつ資産が増えるということです。

 

段階としては、まずは稼いだお金を貯金せずに投資信託等を利用して、
比較的値動きの安定している金融資産に投資するのが良いのではと思います。
IDECOや積立NISAを利用すれば税金的にも優遇されています。

 

グラフを見る限り、少しずつは投資が認知されているように思いますが、
まだまだ少ないように思います。

 

今後もこのコラムでは毎回少しずつ情報を共有していきたいと思います。

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